単行のカナリア

スプラトゥーン3のサーモンラン全ステージ野良カンスト勢です!

2022/02/20

 俺と中学生の甥っ子は通話しながらスプラトゥーンやフォートナイトをしてるくらい仲がよくてたびたび甥っ子に誘われて家にいって遊ぶことがある。ウマ娘で育成したキャラをLINEで見せあったりしている。どうやら甥っ子は俺のことをゲームがうまくて(スプラでオールXだから)カルチャーに詳しくなんか職を転々としてるおじさんと認識している。

 この前、甥っ子とウマ娘の話をしていたときに俺が「どのキャラがお気に入りなの?」って聞いたら、甥っ子はそう思っているのか恥ずかしかったのかわからんが「そういうのなくて、誰がお気に入りとかおもうのはないよ。みんな同じだよ」と答えた。それで、俺は「なるほどねー。そういやこの前のバレタインイベントで誰からチョコ貰った?」とつづけて聞いたが、これ、もしや意地が悪い質問になってしまったんではないのとおもった。どういうことかいえば俺の質問は「お気に入りはいないと言いつつお前は選択しているし、選択したからにはそこに比較がある以上、同じとはいえない」と受けとめられる可能性があるから。

 俺の質問にたいして甥っ子は答えにくそうに「えっとシンボリルドルフと……」としどももどろに答えてその選んだ理由をまくしてるように説明しだした。それを見たらやっぱ俺は意地が悪い質問をしてしまったのかなと反省した。補足すればちょうどそのころウマ娘ではバレタインデーキャンペーンのときに誰からチョコを貰うか選択するイベントがあったのだ。

 

 このやり取りで思いだすのが、過去にプレイした選択の結果/選択という行為を手厳しくプレイヤーに追求してくるノベルゲームだ。

 たとえばサクラノ詩では「博愛は、乙女がもっとも警戒すべき敵です」とか、スマガでは「好きな人を選ぶってことは好きじゃない人を選ぶこと。愛って、人を不平等にするの」とか言われる。WHITE ALBUM2にいたっては選ばれなかったキャラクターが「あんな痛くて苦しい拷問、耐えられるわけないだろ」と泣き叫ぶくらいシーンがあるくらいで。拷問という表現が大げさじゃないからすごいゲームだ。ネタバレのためにタイトル名を出さないが、あるゲームはキャラの選択によって決定的にシナリオが変化し、ロードしてやり直すことを拒絶、プレイヤーはセーブデータを削除して初期化してやり直すしかないシステムもあった。

 選択によってゲームが進行するノベルゲームの性質上、同等に扱いつづけることでその証明になる博愛とは齟齬をきたしやすい。つっても俺はよくないプレイヤーだから攻略サイトで最短ルートを進むことがあり、そのときの選択はただロード回数によって決定されるだけ。だからこの話はそれほど語ることはなかった。

 

 その後、甥っ子との関係はなにも変わらずに遊んでいるので、たぶんこれは俺の気にしすぎだったんだろう。というか仲良いからってお気にいりのキャラを聞くのはよくないね。ウマ娘は異性しかいない作品だし、それに甥っ子は中学生だし。もしエイシンフラッシュとかスーパークリークが好きだったら言いにくいだろうし。まあ今度会うときは、俺と甥っ子が共通して大好きなマンガが「ワールドトリガー」なのでそろそろ「ハンターハンター」をおすすめしたいなとおもっている。

 

 と書いたの4か月前でもう俺はウマ娘やってないんだけどいまも甥っ子とは仲がいい。俺がその年頃のとき叔父叔母とはまったく関わりがないか苦手な人しかいなかったから、いまの関係性が不思議だ。「水は海に向かって流れる」ってマンガみたいだな。フォトナやるときとか俺は一切手を抜かずにボコボコにするんだけど甥っ子は何度も再戦をねだってきてちょっとずつ手強くなってきてるかんじ、なんか弟子を鍛えてみたいでとてもたのしい。