ADHDの人への「べからず集」
●整理ができない人に収納グッズを買わせない
『明日からできる大人のADHD診療』 P105
おれの部屋にはインテリアが趣味だった頃（五年以上は前）に購入した、収納グッズが多量にある。
まず、FellowesのBANKERS BOXが十五個ある。
店舗用ディスプレイ用の巨大なラック（解体現場でオーナーから譲り受けた）に、BANKERS BOXが十個ほど収まっている。巨大ラックで五段ある。本、CD、雑貨がぶち込まれていて、もう収納スペースはほとんどない。整理はできていない。
ダルトンのティッシュケース。一度だけ使ってやめた。使いにくい。
空っぽのエイドキット。
マトリョーシカみたいなストレージコンテナ。空。
その他、収納グッズ。収納グッズに収納されている。
工具箱以外とライブチケット入れ以外は、収納グッズ以外は収納されていない。
画像にしてないものでもまだたくさんある。他のものは、物置きコーナー(ごみ山ともいう)に埋もれている。
収納グッズが収納グッズに収納されている。
整理できないという人に収納グッズを買わせても、物が増えるだけでうまくいかなのである。それよりも要らないものを捨てさせたほうがいい。
同上
物をよく落とす。すると、食器は割れる。ちょうと先ほど皿を割り、飛んだ破片で足の親指が切れて指が真っ赤になっていた。踏んでケガをしたのではなく、飛び散った破片がその勢いで切り裂いたらしい。その証拠に、親指の上面からぼとぼと出血していた。めずらしい。
ぶ厚くて頑丈なコップを愛用している。ユニバーサルタンブラーというもので、もう何度落としても割れない、すごいやつ。映画『コンスタティン』のキアヌ・リーブスに惚れ、名シーンの「welcome to my life」ごっこをするために購入。京都のアンジェ河原町本店か、大阪の南堀江にあったD&DEPARTMENTのどちらかで。しばらくは、アードベッグやラフロイグなどのウイスキーを入れて、ちびっと飲んであとにバンっとデスクに叩きつけるように置き、遊んでいた。たまに零れてもったいないのでやめた。
かつて、「趣味はインテリア店巡りです！」とプロフィール欄に書けるくらいにはインテリアにハマっていた。知人に誘われ、よく関西の手作り市・クラフトガーデンに行っていた。そうなったのは、前前前職くらいで出会った、プロダクトデザイナーの影響だったりする。あと、当時の事務所にBRTUSやSmartなどインテリア雑誌が大量に置いており、空いた時間にそれらの雑誌を読みあさっていたのも大きい。
以下の写真の、左の商品は、ブラッド・ピットが出てくる映画『スパイ・ゲーム』の影響で通販で買ったsnowpeakのスキットル。右のは映画『レオン』のスタンスフィールドごっこをするために買った元町のおしゃれな雑貨屋で買ったピルケース。(向精神薬は水と一緒に飲まないと喉に張りついたら炎症を起こし痛みでのたうち回るハメになる)
ブランドではダルトン(Dulton)の商品はどれもいい。工業製品の無骨な佇まいに惚れ惚れする。とくに一目ぼれしたストッカーロッカーは二つほど購入し、いまも薬を投げ込む収納グッズとして活躍している。
工具や鍵を放り込むようのCOMPARTMENT BOX。お気に入り。ふつうに便利。久しぶりに開いたら鍵がいっぱいあった。なんの鍵だろう？
安価で入手できる定番の収納グッズといえば、リヒトラブのデスクトレー茶色。収納グッズは数があればあるほどインテリアとしての迫力が出るので複数買いしてしまう。
当時、給料ほほとんどを収納グッズに注ぎ込んでいた。その代わりに食費を削りに削っていた。ピルケースの値段を調べたらハ千八百円。これはまあ。スノピークのスキットルは一万七千円。……なんというか、無駄遣いしてるなあ。一度も使ってないし。
高いといえば、これも収納グッズといえる名刺入れもある。当時の職場ではアホみたいに名刺交換していたらから必要だった。Paul Smithのやつと、神戸のクラフトイベントで購入したもの。もうずっと使用しておらず埃被っていた。
これは「整理ができない人に収納グッズを買わせない」とは違う話のような気がしてきた。
ついでに。京都の手作り市で買ったウォッカ飲むやつ。
購入した記憶がないものに出会うと、驚く。貰い物かもしれない。
収納グッズにはユニークな商品がいっぱいある。とはいえ、整理ができない人に収納グッズを買わせないほうがいい。部屋が巨大な収納グッズだからそれ以上はいらない。
