単行のカナリア

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coaltar of the deepers 「THE VISITORS FROM DEEPSACE」 全曲レビュー

ワンマンライブに行けなかったからcoaltar of the deepersのアルバムをレビューします。
今回レビューするのはdeeprs初期の名盤「THE VISTORES FROM DEEPSACE」

これを直訳すると「深遠からの使者」 タイトルは言い得て妙ですね。
私が初めてdeepersに出会ったのがこの鮮烈的なアルバム。その体験はまさに深遠からの使者が訪れた時のようでした。
そして今では深遠に引きずり込まれています。
では、早速レビューの方に。


1.【Killing an arab】
バンドthe cureをカバーした曲になります。その原曲の跡形がないほどハードにやらかしています。
簡単に表すとめちゃくちゃでごちゃごちゃ。
オリエンタルな雰囲気のイントロから一転、不穏なベースに支えられて、初っぱなから重々しいギターリフと呟くようなデスボイスが絡み合って。
しかし中盤になると、スピードを上げながらイントロのオリエンタルな雰囲気も混ざり合いカオスなサウンドが展開します。



2.【amethyst】
先ほどの流れを引き継がない、疾走感がありつつも重厚感もあるギターサウンド。
格好いいギターサウンドのあるべき姿というか。このアルバムのキラーチューンの一つ目。
イントロの高揚感からひたすら駆け抜けます。何というか格好いい曲ですよね。(二回目)
一部のファンの間でSARAHリフと呼ばれているバッキングリフがたまらないのです。
さらにドラムの高速ハイハイット捌きがサウンドのキレの良さを引き立てているようで。
これまた格好いい(三回目)ギターソロの後の、ンビエントな間奏では、アコースティックギターを取り入れていたりとアレンジも絶妙です。後半の破裂するようなアタック音も聞きどころ。
疾走感があるのでスーッと聞けますがサウンドはかなりディープとなっています。
この曲はとにかくギターサウンドの格好よさ(四回目)を堪能できる感じで。
あのフレーズがいいとかではなくてギターの音が格好いいんです。(五回目)

3.【yourmelody】
ワウを効果的に使用した炭酸がハジけるようなギターサウンドが特徴的な曲。
前曲の勢いを引き継ぐような。
この曲も分厚いギターサウンドが目立ちますがそれに加えてベースの音圧も凄まじい。さらに強烈なドラムが加わるのでサウンドの厚さはもう半端ではない。
前曲もそうでしたが、この重厚なサウンドとボーカルのふわふわした細い声のギャップがdeepersの魅力でしょう。
この曲の終盤の「トットルトゥ~♪」のメロディーのキャッチャーさはイントロの奇妙なギターリフからは想像出来ません


4.【earthing】
ベースソロから始まる曲でバッキングリフの応酬。
聞き手を休ませる暇ないといった感じで重々しい曲が続きます。ややギターが控えめで爽やかさがあると言えばあるような気も。
しかしバンド一全となって重厚なリズムを刻みパートもあり一筋縄ではいかない曲ですね。
メロでは、ボーカルが渋い声(彼はデスボイスを出せます)と細い声を上手く使い分けて歌っています。これまた楽しさがあって良い感じで。
終盤ではいきなりラテンのような雰囲気になり酒を注ぐ音やホイッスルの音などが聞こえて来ますがすぐに戻ります。
それがいいアクセントになっていて曲の単調さをまったく感じさせません。一方でリフは単調ですが。
どの曲にも構成の巧みさは共通することですね。


5.【summerdays
儚いアルペジオが流れて今度は穏やかな曲調と思わせといての重厚なバッキングリフ。通称SARAHリフ。別名瞬殺鬼弾き。
しかし、メロではイントロのアルペジオがメロディーを奏でていてサビではバッキングリフが飛び出すというメリハリのある曲です。
そしてドラムは相変わらずの圧巻のハイハイット捌き。
この曲の聞きどころは転調を挟んだ二段階のギターソロではないのでしょうか。転調(?)を挟んでのギターソロはなかなか聞いたことがないです。
もう半端なく格好いいですよ。鳴っています。

6.【snow】
ようやく箸休めの役割を果たしてくれる穏やかな曲となります。
これまでの怒涛の勢いのせいか、とてもしっとりと聞けますね。
浮遊感のアルペジオを軸に淡々と曲は展開していきそのメロディーはとても切ない調子で。
中盤では轟音ギターノイズが重なり盛り上がりを見せてから、見せ場となるネオアコのようなギターソロが流れます。
さらに終盤でもまさに雪のような轟音ギターノイズが。個人的にはあまりにも淡々としていて少し物足りないような気もしますね。
今までの喧騒が嘘のように静かです。


7.【blink】
そして、このアルバムのキラーチューン二つ目。
これまでのバッキングリフを軸にした楽曲群の集大成のような出来です。
サビではドラミングとバッキングリフが真っ正面からぶつかり合っていて。
POPなメロディーと重厚なギターサウンドに支えられて、デスメタルパート(通称ヘドバンパート)アンビエントパートを違和感なくこなし、徐々にフェードアウトしていく展開は鳥肌モノ。
メロディー自体も聞きやすくて案外POPを聞く層にも受け入れられるのではないか。と思えるくらい。
さすがに言いすぎでしょうか。



8.【thevisitors】
前曲の余韻を見事にぶち壊すハードコアな曲なラストw
グルーブ感もなにもない自由さ。
ギターはただのノイズで、ボーカルはシャウトしまくり。ベースはフレットレスに弾き遊んでいてドラムはクラッシュシンバル叩きすぎ。総合してうるさい
余韻も感動も何もないのですが絶妙に絡み合う一瞬があって。その部分だけはピタッとパズルがハマるようで気持ちいい。
彼らはこれをやりたかったような気がする

総評。
coaltar of the deepersのTHE VISITAR OF THE DEEPERS。
このひたすら刻まれるバッキングリフの虜になってしまえば至極の30分間になるでしょう。ギターサウンドが好きな人にはかんなりオススメです。
個人的にはこのアルバムの素晴らしさは疾走感と重厚感に尽きます。
随所に取り込まれるデスメタルの凶悪さ,ネアコアの爽やかさ。それをまとめてしまうNARASAKIのPOPさ。そしてきわめつけはギターソロの格好よさ。
もう最高です。


久しぶりのレビューとなりました。
書き終えて推敲するまでに丸一時間かかりました。
長ければいいってわけではないのは分かりますが、サウンドを説明するために必然的に長くなってしまう。
しかし、coaltar of the deepersのレビューは個人的には相当難しいw
特にこのアルバムを初めて聞く人は「全曲似すぎ!」って言いそうw