単行のカナリア

スプラトゥーン3のサーモンラン全ステージ野良カンスト勢です!

Syrup16gの曲レビューその15「イエロウ」


 さっそくやる気が矢のように失せていくねえ 


 カレンダーをみると、週休二日制といわんばかりにキッチリと週五回更新しているこのブログ。(三回だけ)特に意識していたわけではないのですが、部屋が寒いからやる気を失って更新しなかったり、面白い作品と出会って勢いのままに更新していたら、今月だけはこうなっていました。この調子でなんとか続けていきたいですね。週五更新!



 反応を貰えてやる気が溢れるsyrup16g全曲レビューの15回目は、名盤「HELL-SEE」のオープニングナンバーであるイエロウです。家篭。家牢。イエロー。いいえ、ノー。




 これぞsyrup16gと括弧付きで語りたくなるような「らしさ」が詰まっている快作。独特のリズムワーク同様に掴みどころがない詞が特徴。底流に流れているのは、適当さと 言葉遊びと、気だるさと、中身がない決意と、瑣末な本気。曲中では、「蘇生するためになにをしようか」と歌われていて、少しはやる気を出すかもしれないけれども、おそらく何もすることはなく怠惰な日々を繰り返すのだろう。そして、また家篭に。そんな曲です。

 一言でいうと、「てきとー」なんですよね。というか、てきとーと思わせるように、本気であることを避けるように、言葉を転がして遊んでいる感じで。だから、真面目に解釈にしにいったら、「別にそんな深い意味とかないよ」と苦笑されて追い払われる気がするのです。だから、今回のレビューはゆるく書かせてもらいます。




 イエロウを聞いていてイメージされるのが、野球部がフライをキャッチミスする映像。なんでかというと、歌詞の「センターバックオーライで球が消えたよ サイコキネシスによってだと思われ」の影響かと思います。ふと今思ったことが、これって絶対にミスしたときの言い訳だ。比喩とか、レトリックとか大げさものではなくて、ただ自分の失敗を超常現象のせいにした発言。しかも、そんなの嘘っぱちと分かっているからそもそも言い訳する気も大してない。ああやっぱりてきとーだ。そこは徹底されているようです。



 
 でも、いい曲ですよねこれ。怠惰な日々を肯定してくれる。罪悪感が帳消し。てきとーに生きていることを賛美するかのような曲でもあります。面倒くさいの奴隷である俺にはたまらない一曲です。いつまでも浸っていたいぬるさ。まだ怒髪天の労働CALLINGは聞きたくありません。イエロウは今でも大好きですけど、初めて聞いた頃の方がはまっていました。

 音ちっせえ!音質汚い!なんか変拍子!てか歌詞の意味が分からない! とビックリマークだらけの衝撃を受けたのが中学時代。なかでも、音が小さくて音質がざらざらしていたのが衝撃的でしたね。なんでこんなにカッコいい曲なのにちゃんとアレンジしなかったの!? と、その頃はまだナンバーガールの洗礼を受けていなかったので、HELL-SEEのローファイ感には驚かされたものでした。友人にオススメしても、「音ちっさいし声も聴きとりにくいよ」と門前払いされたのを覚えています。だから、この音源が地下にあるスタジオで制作されたと聞いて納得したものです。




 レビューはスキルがないのでお休み。それにしても「やる気が矢のように失せていく」は名言ですね。気を抜くと、びゅーんと彼方にどっかに飛んでいくあの感じ。俺の場合は、天気が快晴でさらに青空だとやる気が空に飛んでいきます。帰ってきません。他には掃除は趣味ですが、炊事と洗濯はめんどうくさい家事ですかね。特に炊事に関してはさぼってばかりで、俺の場合は健康までも矢のように失せていっているようです。



 仕事しようよ




 私は文章を書くスピードは速い方だと自負していて、そのおかげで、こういったレビューを書いてもあまり時間の圧迫になることはありません。そこまで速くなかった……。でも、やらなきゃいけない課題があるときに、面倒くさくて逃避するためにブログを書くことが多かったりします。それに、最近は寒くなったので、家篭状態(引きこもりの状態)が急激に増えていたり、と。まさに仕事しようよって話なんですがね。どうも生まれつき(なわけがない)の怠惰のせいで、ついさぼりがち怠けがちになってしまう日々です。



 蘇生するために 何をしようか


 
でも、何もしたくない……。それはそうと、高校時代たまに(年に三回くらい)学校をさぼって公園でのんびりしているときがあって、そういうときはいつもsyrup16gの「HELL-SEE」をずっとリピートして聴いていました。最後に。そもそも私の「てきとー」という解釈そのものがてきとーで、本当は素晴らしいメッセージが込められた、震えるようなハートフルソングなのかもしれませんが、私にはてきとーに感じられて、そのてきとーさに惹かれるのがこのイエロウです。