単行のカナリア

スプラトゥーン3のサーモンラン全ステージ野良カンスト勢です!

THE BACK HORN 「KYO-MEIツアー」〜魂のマーチ〜 in なんばHatch@大阪  11.24


 THE BACK HORNのKYO-MEIツアー、魂のマーチのツアーファイナルに参戦してきました。ライブ会場はなんばhatch。今月二度目となる大阪遠征で、そして今年最後となるライブでした。


 今回はライブレポートと呼べるようなきっちりとした感想は書きませんが、個人的に印象的だったり、興奮したオアフォーマンスなどについて思い出しながら書き殴ります。ちょっと読みにくいです。

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 まず総括として、ライブは素晴らしかったです。ここでの素晴らしいという感想は、これまで私が参戦してきた彼らの過去のライブと比較しての意見で、私がファンになってから見てきたライブの中でもとりわけ良かったと心から思えたライブでした。ライブバンドの看板に偽りなし。THE BACK HORNはライブで見てこそ、とあらためて自信を持って推奨できます。充実したライブでした。



 今回のツアーでは旧今含めたバラエティに富んだセットリストが組まれました。過去の曲は癖のある曲が多くて、中にはボーカルは喉を枯らしてしまうほどにがなったりする曲がありますが、それらがきっちりと演奏されていたのが嬉しかったです。むしろ今の彼等だからこその充実した演奏だと思いました。序盤からいきなり絶頂となっ た「カラス」では将司の囁くようなエロス全開のボーカルがたまらなかった。あまりに妖艶すぎて度胆を抜かれました。特に印象的だったのが、その曲の後半で栄純がステージに座り込んで体を多く逸らしながらギターをかき鳴らして、それに呼応するように将司が「あぁぁぁぁぁあぁあぁあああぁあぁ」と息が続く限り叫んでいたシーン。照明の暗さもあってあれはドキドキするほど刺激的な感覚でしたね。初期の音源を遥かに上回る、ライブで完成された妖艶さ。いい意味では変わらない部分ですね。

 旧曲でいうならば「墓石フィーバー」もいいキチガイっぷりでしたね。(という歌詞があるのであえてこの表現で。)やっぱりここでも山田将司のボーカルが圧巻。さらにこの曲では栄純も岡峰もステージを暴れていて、間奏では高速でチカチカするストロボライトによって、これまでの人生で初めての体験を味わえました。禍々しいサウンドによる聴覚への刺激、写真のように細切れの映像の中でメンバーが激しく動き回ることによる視覚への刺激。 地上波では規制必須のもうわけがわからないサイケデリックな体験でした。




 序盤の「敗者の刑」で怪しげな雰囲気で会場を満たして、「パラノイア」でさらに混沌に叩き落すラインナップも良かったです。「バックホーンはライブで聞いてこそ」という言葉は、この暴力的であったり、禍々しい楽曲にこそ言いたいと私は思っています。セッションからあのギターリフに流れ込む「コバルトブルー」の熱量もやはり凄いのですが、それよりかは音源では味わえない怪しさこそがライブの醍醐味かと。カラス、墓石フィーバー、敗者の刑、パラノイア、これらの雰囲気は鳥肌が立つほどに非日常的で異様な感覚でした。



 さらに「光の結晶」と「サイレン」はどちらも大好きな曲でしたから嬉しかったですね。栄純は笑顔でピョンピョンと飛び跳ねるパフォーマンスを見せていました。そして将司は不思議な踊りを踊る。岡峰はどっしりと低姿勢で構えて華麗な指さばきを見せる。松田は安定のドラムパフォーマンス。そういったメンバーの躍動感はしっかりと楽曲にも反映されていて、「サイレン」の駆けぬけていく疾走感は抜群でした。「光の結晶」もまた然りで、楽曲のエネルギーと相まって、ステージが明るく照らされていて眩しかったです。希望を奏でる曲って意味ではしっかりと届きました。



 やっぱり素晴らしかったのが「世界中に花束を」 これでライブで聞くのは二回目になりますが、複雑な感情がそのままで表現されたようなコードバッキングにやられて、どうしても涙目になってしまいます。優しさに溢れた名曲。バックホーンが鳴らす意義がある大切な曲です。最前列にいた私は栄純のコードを弾くバッキングをずっと眺めていました。よくぞこんなに素晴らしい曲を作ってくれたのだと拍手を送りたいです。これもライブならでは。音源で聞くのとはまるで感触が違いますよ。


 
 ここでMCの話題を。松田さんは相変わらずかみかみのMCをしていました。新曲を作っていること、震災があったこと、だからこそこうしてライブをすること。彼が福島出身だからというわけではないですが、彼らは実際に行動したきて、素晴らしい楽曲を作って、そうして語られた言葉には重みを感じます。一瞬を大事にして明日に繋ごう。そういった当たり前すら出来なくなるときがあり、今一度エネルギーを貰うためにライブという意義がある、ということです。


 今回のツアーのテーマは「魂のマーチ」というコンセンプト。MCでは岡峰光船がそのコンセプトに沿って、自身の描いた垂れ幕を見て、「なんかこれこそがライブでしっくりくるな」と話していました。「マーチって管楽器があるじゃん? 音楽のために追及された形が心臓みたいってなんかすげえと思ったんだよな」と誕生エピソードも。個人的には今回のTシャツのデザインはかなりお気に入りです。


 さらに栄純がジャッキチェーンに感動した話をつらつら語っていましたが、メンバーは苦笑い。私も内容はいまいち覚えていませんでしたが、栄純が興奮して語っていた姿は鮮明に覚えています。そして将司は「新曲作ってまた来るから。待っててね」と爽やかでした。MCはそんな感じでのほほんとしたものだったと思います。

 
 一番胸に響いたのは、アンコールが終わって去り際に松田が言い放った「次に会うときまで生きていろよ」でしたね。かっこよかった。




 で、ライブの話に戻します。新曲はちょくちょく話題になっている「シリウス」と「クリオネ」を演奏しました。どちらもライブで試聴した限りではかなり良い出来ではないかと思います。特にシリウスが良かった。舞姫と再生を彷彿とさせる独特のバンドアンサンブルながらも、「命を食らえ」「幸せを手放すな」といった強烈なメッセージを吐き出す。「黒い白鳥が現れた」「理屈じゃ割り切れぬ」と震災をテーマにした曲ではあるのは明らかで、そこには一切の迷いがなく振り切っているような楽曲だと感じられました。テクニックを少し持て余していたように感じられたアサイラムから、表現すべきこととぶち当たって見事にビルドアップしたのだと思います。一方の「クリオネ」は独特のハイトーンのギターリフを基調として、将司のアコースティックが爽やかに響く曲。かなりポップな印象で、リズム隊はけっこう激しい。これまた良い感じです。

 

 他のバラード曲では「夢の花」をやりましたね。将司のボーカルは絶好調で、アコースティックギターの旋律も心地よくてどっぷり浸みました。この曲もバラードの雰囲気に裏でリズム隊にも見所があるので、そこらへんの迫力を堪能できました。さらにヘッドフォンチルドレンからは「キズナソング」。岡峰のベースラインが素晴らしかった。歌のメッセージも確かに伝わってきましたね。ベースラインというと、覚醒のカップリングである「赤い靴」もありました。これはもう岡峰の独壇場といわんばかりに鬼のベースラインがあり、ライブならではの躍動感ある低音を味わえました。
 
 
 そして、今回の大阪がツアーファイナルということでダブルアンコールをやってくれました! お馴染みのどす黒くてポップな「ブラックホールバースディ」でアンコールは終了したのですが、アンコールの拍手はやまずに、しばらくするとメンバーが登場。何回聞いても飽きることがない定番の「無限の荒野」でステージは終了。ダブルアンコールというレアな体験と、これがラストなこともあって「無限の荒野」は最高に盛り上がりましたね。メンバーもステージ上を駆けまわる。栄純がめちゃくちゃく笑顔だったのが印象に残っています。やっぱり盛り上がって終わりというのが好きです。
 
 


 といった感じです。思うままに書いてみました。この素晴らしさをもっと伝えられるようになりたい。今回のライブは、これからのTHE BACK HORNを期待させてくれる、未来が輝くような素晴らしいライブでした。本当に大好きなバンド! 





セトリを書くのを忘れていた・・!




敗者の刑
幾千光年の孤独
光の結晶
パラノイア
カラス
赤い靴
墓石フィーバー
ガーデン
夢の花
キズナソング
シリウス

コバルトブルー
戦う君よ
世界中に花束を

アンコール
クリオネ
ブラックホールバースデイ
サイレン

ダブルアンコール
無限の荒野