単行のカナリア

スプラトゥーン3のサーモンラン全ステージ野良カンスト勢です!

追跡する『密偵』、監視する『密偵』  ハンターハンター No.329  感想


 思わずヒソカも興奮する、HUNTER×HUNTER第329話「密偵」感想。

あらすじ



 脱会長派と呼ばれるテラデイン、ルーペ、ブシドラの三人は、悪辣非道なイルミたちを捕えることで選挙で優位に立とうと画策していたが、差し向けたアマチュアハンターたちはあっさりと全滅。そして、マッチョ強そうなブシドラさんと、パリストンの支配下にある協専ハンターを送り込ませることにした。

 このとき協専の助力を求めた脱会長派トリオに対して、パリストンは「分かりやすい」と嬉しそうにほほ笑む。送り込まれた協専ハンターたちはイルミとヒソカによって順調に駆逐されて全滅した。倒した相手から奪った地図でヒソカはイルミを欺こうとするのだが、イルミはすでに地図を手にしており、さらにイルミに協力する「密偵」の存在が明かされた。その密偵によってキルアの居場所は突きとめられている。


 
 13次会長選挙はさらにステージが繰り上がる。16人の候補による選挙で投票率95%が達成されて、パリストンを筆頭として、レオリオ、モラウ、テラデインといった面子が並ぶことになった。しかし、その次の8人による選挙では、イルミたちに協専ハンターが消されたこともあってか、投票率95%を達成できずに無効となる。  



 一方、キルアたちは追っ手から逃げるために飛行船で逃亡中であった。それを追尾しているツボネは、遠方からの「密偵」の監視に注意を払いながら、今度は飛行機に変身してキルアを追う。執事の立場上、キルアが違反行為をしないように監視しているツボネだが、その心情は老婆心に溢れている。



 到着前、キルアはヒシタという名の執事に車を持ってくるように手配する。車に乗り込み、しばらくするとキルアたちの前に針人間たちが現れ車両を囲む。「先に進め」とヒシタに指示したキルアが目にしたのは、針によって操られていたヒシタであった。そして影からイルミが現れてキルアの前に立ちはだかる……!! な・・・にイイイ!?


感想



 というあらすじになります。まず気になったのが密偵」の存在ですね。あらすじで「」付きにして書いたのは、イルミの協力者である密偵と、ツボネを見張っている密偵は別人かもしれないと思ったからです。これまで、ハンターハンターはタイトルにダブルネーミングが用いられることが多々あったので、今回のタイトルになった「密偵」もひょっとすると何か仕掛けられているのでは疑ってしまいます。


 そうすると、ツボネが存在に気付いた密偵は、キルアの安全を確認するために見張っていた可能性があるので、キルア側の仲間である可能性がでてきます。だとすると、イルミとキルアが対峙していた状況も目撃したわけで、その密偵者が協力してくれる、なんて展開もあり得ますね。勿論、イルミの協力者である可能性もあるので、まあ相変わらず先が読めなくて、こればっかりは予想の域を越えません。



 
 個人的には雑魚ハンター(ごめんなさい!)とイルミたちの戦闘シーンが見たかったですね。といっても実際には一方的に惨殺するだけの戦いになるのは明白ですが。それにしても、伝説のハンター集団「清凛隊」がまるで活躍していないのは面白かったです。なんというか、ハンターハンターは伝説であろうと「雑魚」には容赦がないストーリーなので、これからさらに蹂躙されてしまうのかと不吉な予感しかしません。


 まあ、キメラアント編が、あまり省略をせずにストーリーの流れを追って描くことでスリリングで面白かったので、今度のアルカ・選挙編は、適度に省略を入れてストーリーの起伏を描くことでエンターテイメントに仕上げて面白くなるのだと思います。


 

 すでに十分に楽しませてもらっていますが、まだストーリーの盛り上がりはこれからのように感じられますね。で、来週は合併号になるのですか。私は残念なことに、今年は(も)極寒のクリスマスを過ごすことになりますが、冨樫義博さんの連載継続というクリスマスプレゼントがあるので心が温ります。毎週ハンターハンターを読めることは心の支えになっているといっても過言ではないですから。