単行のカナリア

スプラトゥーン3のサーモンラン全ステージ野良カンスト勢です!

「「「死ね」」」

理不尽bot

  世界がいかに理不尽に満ちているかを実例を提示して警鐘を鳴らし続けている理不尽botというものがあります。




 といった感じで、「○○して死ね」とひたすら繰り返している理不尽なbotです。
 私のタイムラインは誰かがリツイートをして流れてくるのでフォローしませんでしたが、最近になって常に見ていたいと思ってついにフォローしました。

 
 ネタが思った以上に多いbotで、そこでどういうネタが人気なたのか気になって調べてみました。トップ5を紹介します。出典はfavstar。
 

 第一位
 
 回転しているときにしか自立することができない。だからといって回転してしまうと三半規管の限界を超えて眩暈と嘔吐に襲われ続ける。理不尽。


 第二位

 それほど鋭利な形状ではない長野県が刺さるためにはかなりの力を要するから、長野県が刺さるまですでに皮膚に食い込んですごい痛いだろうし刺さったあとはさらに壮絶な痛みだろうし。理不尽。


 第三位

 試合に負けて勝負でも負けて人生でも負ける。理不尽。

 第四位。
 
 第五位。
 
  
 まあ要は、世の中は理不尽だということです。


 
 同じようなネタで、「命を大切にしない奴なんか大嫌いだ、死ね!」ってありますが、これもけっこう好きです。短い文章のなかで理不尽かつ矛盾しているっていう。


音楽


 で、話は変わって「○○死ね」というと、たまに曲名や歌詞でも登場するフレーズです。

 私が最も好きなのは、THE BACK HORNの「魚雷」から「生きながらえては腐って死ね」。
 次点ではTHE NOVEMBERSの「I`m no core」から「食べ過ぎたお前は動けないまま死ね」。最近ではPeople In The Boxの「起爆」から「きみは戦争に興味がない しね」が好きです。さらにVOCALOID楽曲の「こちら、幸福安心委員会です」の「幸せじゃないなら 死ね」もなかなかいい感じ。このフレーズだけを抜き出しても意味は伝わりにくいと思いますが、どの曲もそれなりの文脈があってけっこう響く言葉です。
  
  
 それから、タイトルで思い付いたのが、神聖かまってちゃんの「友達なんていらないから死ね」とか、GRAPEVINEの「ナポリを見て死ね」とか、石風呂「浮かれた大学生は死ね」とかです。特に神聖かまってちゃんは他にも「死ね」というワードを使用していますね。「夕方のピアノ」は「死ねよ 佐藤」って個人指名で死ねって言ってるくらいですから。


死ね

 「死ね」という曲は少ないけれど「死ねない」という曲は多いですね。まあ「死ね」と「死ねない」は言葉の対象が違うので比較するもんじゃないんですけど。


 つーか、「死ね」って言葉職業柄必要な人たち以外は、殆ど使うことはないと思っているのですが、そこらへんどうなんでしょうか。小学生くらいの子供のころはよく使っていた気がしますが。

 「あまり強い言葉を使うなよ、弱く見えるぞ」ではないですけど、「死ね」って言葉はなんかこう意味がないというか弱々しいというか。「死ね」と言うくらいなら「殺す」と言えよ、みたいな気持ちが私にはあります。それに「殺す」もよく使われる言葉ですが、それが実行されることはめったにありえないし(たまにある)、映画とかの裁判シーンで被告が「殺す」と発言したからといって動機の証拠にはならないとかのシーンがよくあるくらいで、直接的な「殺す」でさえそういう扱いなんだから「死ね」はより意味をなさないんじゃないの?というわけです。
 

 ちょっとアレですが、「死ね」と言ったら本当に死んでしまう世界になって取り返しがつかなくなって後悔する、みたいな話はけっこう好きかも知れません。ただ、「死ね」という言葉は軽いと思いますが、その言葉の裏にある悪意ってのはけっこうキツイと思いますし、それに石ころも百人が投げたらちょっとした破壊兵器になるように、軽いからといって使いどころは要注意。

 
 なんといいますか、まとめるなら「死ね」という言葉でなにかを表現するためには、あえてネタにしたり音楽にしたりとそれなりの演出がないとチープになってしまうーということでした。だからこそ「死ね」が効果的に利用されているネタや作品はいいものなんでしょう。
 具体的にいえば、「死ね」が意味をあまりなさないからこそ理不尽botの理不尽な「○○で死ね」が面白く感じる。それと、「死ね」が言葉として弱いのにも関わらずTHE BACK HORNの「腐って死ね」が切実に聞こえるのは、逆説的に憎悪を表現しているといった感じです。
 

 長々と書きましたが、これはあくまで私の中にある「死ね」についての言語感覚です。人によって大分違うと思われますが、その実態はよく分かりません。これは仕方ないのです、だって死ねなんてあんまり聞くことがないしね。