単行のカナリア

スプラトゥーン3のサーモンラン全ステージ野良カンスト勢です!

一方で「好きな漫画家はあまり有名になって欲しくない」はなさそう

・好きな漫画家はあまり有名になって欲しくないと思ったことはない

・有名人気漫画家になったモリタイシ先生(なぜか敬称を付けてしまう)

 の話。 

 

「好きなバンドはあまり有名になって欲しくない」系話題はよく目にする。曲にもある。そういう系の歌詞を含んだ好きな曲はBUMP OF CHICKENの『才能人応援歌』やクリープハイプの『社会の窓』。

 「好きなバンドはあまり有名になって欲しくない」は同意できる気持ちと、まったく同意できない気持ちがある。まったく同意できない理由としては、ある好きなバンドが「売れなかったら活動をつづけることができなかった」と解散理由で語っていたように、そもそも有名にならずに活動できなくなるのは悲しい。同意できる理由の方は特にありきたりなので語ることはない。

 一方で、「好きな漫画家はあまり有名になって欲しくない」はまず目にしたことがないなと思った。俺もそう感じたことは一度もない。好きな漫画家は有名になって欲しい。売れて生活が安定し、新作をいつまでも書きつづけて欲しい。それ以外は特に思わない。

 そもそもデビュー作の読み切りが一番よかったと思える漫画家が思いつかないのだ。バンドはけっこう多いのだが。

 俺が愛してやまない冨樫義博でさえ初期の作品はあまり好きではない。藤本タツキの短編集は巻末の作者エピソードが一番感動した。岩明均の初期の作品はけっこう好き。石黒正数の初期の作品は好き作品と覚えていない作品がある。あくまで俺の趣味範囲の話に限ってだが、「昔から好きな漫画家だったけど最新作が一番好きかもしれない」って漫画家の割合は多い。

 で、有名になった漫画家といえばモリタイシ先生。

 ただでさえ、モリタイシ先生は現在連載中の『あそこではたらくムスブさん』、『ラジエーションハウス』で人気漫画家になっていた。が、今回のCMタイアップで、さらに一段と有名になるのだろう。

 

 俺はモリタイシ先生の『いでじゅう!』とその登場キャラクターを愛していて、学生時代は本が擦り切れるほど読みかえしていた。

 何がいいって、個性豊かなキャラクター、今風で表現するならば非モテLGBTにカテゴライズされるような幅の広さがあり、そしてそれぞれのキャラクターにドラマが用意されている。どのキャラクターも癖が強いが、それに負けず劣らずに彼ら彼女たちが抱える物語も深かった。

 そして圧倒的なヒロインのかわいいさ。作者が邦楽ロックが好きらしく、ヒロインが「ASIAN KUNG-FU GENERATION」と「ELLEGARDEN」のCDを買うシーンを覚えていて、なんというか「最強のヒロインだな」と感じていた。

 漫画のキャラクターといえど、趣味が合えば好感を持ちやすいもので、最近の作品だったら、『その着せ替え人形は恋をする』で、『ロックンロールは鳴り止まないっ』や『片目のウィリー』をカラオケで熱唱するギャルが出てきて、その作品で一番好きなキャラクターだったりする。

 『いでじゅう!』以降(俺はここから入ったので)の『まねこい』や『今日のあすかショー』や『レンジマン』はあまりハマらなかった。一応、全巻を揃えてはいた。ただ『いでじゅう!』の後では好きになれず、離れることになった。

 最近になって『あそこではたらくムスブさん』、『ラジエーションハウス』が話題に上がることが増えてきて、懐かしもあって試しに読んでみたらどちらもおもしろい。試し読みのあとすぐに、完結したら全巻揃えるリストに追加した。世の中の評価にそこまで詳しくないが、ここまでもう有名作家の仲間入りをしたのでは。したのだろう。

 モリタイシ先生は有名だったかは知らないが、人気はあった。なにせ『いでじゅう!』のキャラクター人気投票回で、作者がランクインして漫画に登場してたくらいだったし。 

 

 余談。それにしても、アニメCMのキャラクターデザインいいよね。俺はどうやらフィクションのキャラクターの「飛んでる虫が引っかかりそうな髪型」が好きらしい。「飛んでる虫が引っかかりそうな髪型」というのは、他には『ウマ娘』のナイスネイチャや、『セントロールの悩み』の君原姫乃などがいる。獣耳があることによって「飛んでる虫が引っかかりそうな髪型」のキャラクターはみんな髪の毛に虫が飛び込んで引っかかっても優しく逃がしてあげそうなところも好きかもしれない。