単行のカナリア

スプラトゥーン3のサーモンラン全ステージ野良カンスト勢です!

信頼と忠誠と愛と衛宮切嗣   Fate/Zero 第8話 「魔術師殺し」 感想


 戦局が終結。予想外だったという以前に、キャラクターの能力、過去について詳しい情報を知らされていないので、私はただ矢次に繰り出される新展開に驚かされていただけでした。今回のようにダイナミックに物語が展開していくのは刺激的ですね。なにが起きるのか、なぜ起きるのか、なにも知らされていない状態で、霧が晴れるように少しつずつ明かされていく全貌。しかも、そうして明かされる世界は、とびっきり残酷で情熱が溢れる30分ずっと目が離せない世界で、そしてまた一刻たつと霧に包まれて見えなくなってしまう複雑な世界です。8話の時点でこの密度と膨大にある「これから」。先は長い。

 
 ここで驚かされたランキングを付けてみます。

  1. 切嗣が隠し持っていた起源弾?という魔術師殺しの能力。
  2. 切嗣がアイリと舞弥にどれだけ愛されていたか、敬われていたか
  3. 切嗣の不思議なお姉さんに技を教えられながら震えていた過去


 どうやら私は切嗣が気になるようですね。まあなにせ彼は物語の主人公的位置にいるだけでなくて、報酬系がぶっ飛んだとしか思えない願いである世界平和を心から祈る男で、しかしときには弱音を吐くほどに葛藤しているその姿に惹かれてしまうのです。その切嗣が活躍してくれた、Fate/Zero 第8話「魔術師殺し」感想。





 前回はケイネス先生の最先端テクロノロジーをべた褒めしたわけですが……。策士策に溺れるというか、傲慢だったというか、とにかくあのチート魔術を持ってしても切嗣に敗北してしまいました。ケイネス先生(まだ活躍すると信じて敬意を払う)ほどの実力者ならば、すでに切嗣の能力を把握していてもよさそうなのですがね。これは切嗣が巧妙に誘導したというべきか、ケイネス先生が慢心であったというべきか、はたまた切嗣が異能であったというべきかそれにしても、PPが66しかないという微妙な回数の必殺技を、絶対に当てるために策略を練って冷静に成し遂げた切嗣はやはり強いな。


 しかし、
最強の武器はただの武器であって、切嗣が最強というわけではない。その必殺技を最高のパフォーマンスでぶつけた彼の勝負強さを垣間見れたようです。要は、やるときはやる男。そんな風にやるときにやってきたからこそ、命がけで守ってもらえるほどにアイリスと舞弥に慕われていたのでしょう。過去の実績が彼を救って、現在の実力が彼を導く。切嗣の魅力はとどまるところを知らない。セイバーにもいつか分かるはず!



 

 そしてキャスターがあっさりとやられる。おい! 卑怯さにおいては敵なしのようですが、相手に態勢を整えられてから正々堂々と向き合ったらすぐに負けました。触手プレイを好むストーカー人間が、顔も心もイケメンのランサーに勝てるわけがない。これはあらゆる文化で共通する真理です。そうか、ケイネス先生の能力にも触手成分入ってたからアウトだったんでしょうね。ほら最近はなんかBPOとか厳しいですし……。まあ触手の描写だけならまだいいんですが、あえてそれを選択した人間の背景とか考えると色々と難がありそうです。しかし、まだ触手組は首の皮一枚で生き残っていますから。彼らには、彼らにこそ世間の風潮に負けずに頑張ってほしい。



 その点だと、ランサーは英雄たる矜持と気概を持っていて、どんな主人でも大事にして勝負の相手にすら敬意を払うあたりは断トツ優しいやつのようです。血まみれの戦局、陰謀が渦巻く戦局の中でこそ、こうして正義が輝くのがライダーの魅力。彼のような王道がいるからこそ非道が輝き、キャスターのような非道がいるから王道が輝く。なんだかんだで良い関係なのかもしれない。お互いを高め合う存在っていいよね。



 私は当初てっきりサーヴァント同士のみが戦うと思っていました。今話ではむしろ人間同士の戦いが熱かった。聖杯の導きを受けたものたちに傍観者はあり得ないようです。なんて厳しい戦いなのだ。これが聖杯戦争か。