単行のカナリア

スプラトゥーン3のサーモンラン全ステージ野良カンスト勢です!

三者三様    Fate/Zero 第9話 「主と従者」 感想


 主君に忠誠を誓うことを大義とする騎士がいる一方で、無邪気な生命を快楽のために弄ぶ下郎もいて、さらには微笑ましいやり取りを繰り広げている二人組がいる。彼らは性格も、時代も、生い立ちも、目的も、やり方もまるで違うけれども、そんな彼らも聖杯を望んでいるという点では一致して・・いない! 


 そんなに分かりやすいアニメではなかったようです。陰謀と策略が交錯するだけではなくて、個人の意義だって錯綜している、Fate/Zero第9話「主と従者」感想。いまいちしっくりこないので感想の書き方は試行錯誤しています。

 ケイネス陣営ここに来て分裂。

 イケメンが賞賛されることに疑問が呈された。ランサーは過去に不貞によって身を滅ぼすことになって、現世でも主君の伴侶をメロメロにして虜にしてしまった。「またその瞳か」とげんなりするほどに不必要な好意をこれまでも寄せられてきたのでしょう。ランサーが主君に仕えることを喜びとしている以上は、足枷となるだけの好意を向けられても苦悩してしまうのでしょうね。そんなカッコいいサーヴァントを引けたことをケイネスは誇りに思ってもいいのに。でも、どうやらランサーの本心には気付いておらずに、妻からも見捨てられて、身体はボロボロと悲惨な状況です。それにしても瞳からハイライトが消えるのは恐ろしい。これから先どれだけの光が瞳から消えていくのか・・。切嗣の瞳にはそもそも光がともっていない。




 切嗣陣営ここに来てさらに分裂。


 腹を割って話し合えば少しは分かり合えるのではないか、と思ってしまうんですが、お互いに歩み寄る気はあまりないようで。どちらも戦いに関する能力はピカイチなのに、コミュニケーション能力はそうないようです。サーヴァントをマネジメントするのもマスターの課題。どうあがいてもサーヴァントは圧倒的に強いから、前回のセイバーがランサーを阻止しなかったことは本当に安易だったのだ。うーむ、切嗣はドラッガーを読めばよさそうですが。そもそも切嗣は一人で闘っているわけでもなく、数少ないけれど頼れる仲間がいて、そのようにセイバーとも上手くやっていければいいのですがね。信頼関係からはほど遠い。




 そして、ウェイバー陣営は良い感じ。
   
 心が洗われます。ライダーはようやくズボンを履いたので出番がやってきました。そして、あのウェイバーがやっと活躍しました。よく分からないけどキャスターの居場所を突きとめるのは凄いはず。行動はライダーに任せて、計画をウェイバーが担う。これぞ理想の「主と従者」の関係性です。これまではライダーの優しさにウェイバーは救われているだけに思えるのですが、そもそもライダーは尽くされるタイプではないから、この師弟関係のようで恋人関係のような状況がフィットしているのでしょう。三流魔術師とか言われていたけどライダーの手綱を引けるのはウェイバーでこそ、だと思います。



 なんというか、これまでに繰り広げられたマスター同士の熾烈は戦いって、ポケモンで例えるとトレーナー同士の場外乱闘なんだから、むしろサーヴァントと協力できることがマスターの素質としては大きいのでは?と思うのですが、どうやらそんな単純な話ではないんですよね。優劣としてはサーヴァントがマスターより圧倒的に強いのだけど、マスターを倒しても上がることができるから、いくらでもやりようがある。短パン小僧を殴ってもいい世界なのです。だから正攻法なんてのはありえない。そう思うと、二人がずっと一緒にいるウェイバー陣営は手堅いのか。切嗣とセイバーは彼らを見習って狭いアパートで暮らせば、絆も深まるし、サービスシーンも増えて面白くなると思いましたが、切嗣が狭いアパートにいる姿は見たくないので却下。



 それから、アサシンはまた失態を晒していました。ドジっ子!



 と、三者三様の関係性が描かれた第九話でした。なかなか上手くいかないものです。まだ脱落者は一人もいないのか。それでいて物語はゆっくりと拡散していく。という安定の面白さで、実は感想が書きにくいのですが、それでも楽しいので書いていこうと思います。パーティはこれからだ!