単行のカナリア

スプラトゥーン3のサーモンラン全ステージ野良カンスト勢です!

衝突する『手配』  ハンターハンター No.328  感想


 このスピードの先へ。物語は加速する。HUNTER×HUNTER第328話「手配」感想。


 面白い!! ンターハンターの感想ではいつも「面白い」と書いていますが、今回の「面白い」はアルカ・選挙編がはじまって以来最大級の「面白い」です。この気持ちが少しでも伝わるように文字フォントで小細工してみました。読み終わって本をそっと閉じたあと、溢れ出る脳内麻薬が快楽中枢を刺激しているせいで、興奮状態がしばらく収まりませんでした。って例えが意味不明なくらいに面白かったです。



 アルカと選挙はどうやって繋がるのだろうかという疑問。アルカの能力によって選挙を操作するのだろうという予測。まんまと外れました。まさかこうして繋がるとは予想の斜め上をいかれました。その接点は、兄貴を犯罪者として手配するキルアの恐ろしい策略と、ハンターの規律を守りたい&選挙のために点を稼ぎたい脱会長組の目的が合致するという、予想外の線と線との交わり。うーん。思わずストーリーの構成の巧みさに唸らされます。


 主軸にあるのは「ゴンを救うこと」と「ハンター会長を選挙で決めること」。そのために物語はキルアとイルミの兄弟喧嘩という二項対立を軸としていて、そこにヒソカや執事たちの共闘するキャラクターが連なり、さらにハンター選挙という項目が加わることで物語は重層的に展開される。でもメインとなる物語は一本筋であり、ここにきて加速しているから、あくまで展開はスピーディーでスリリングなのです=面白い。

  

 話は戻って、度胆を抜かれたツボネがバイクに変身するシーン。念能力ではどれに分類されるのかいまいち分かりませんが、その性能は半端ないようで、キルアの電光石火を上回るとはさすが「ゾルティック家の執事」といったところ。執事といえば、仏頂面であったアマネの可愛い一面が見られましたね。そのせいで死亡フラグの立ったのかと思ってしまうのは考えすぎでしょうかね。なんてたってハンターハンターの世界ではキャラクターたちは容赦なく退場していきますからね。そういえばゴトーの行方はどうなったのやら……。まさか、ね。



 などなど序盤でもそれなりに書くべきことはあったのですが、やっぱり今話の見どころは後半でしょう。ストーリーが交錯して、脱会長組&キルア組の共闘メンバーとイルミ&ヒソカの凶悪組がぶつかり合う展開に心は奪われました。
 
 いよいよもってHUNTERvsHUNTERが始まるわけですが。実力は拮抗しているのではないでしょうか。ただイルミの針が「ハンターを操る」ことに成功したら恐ろしいです。被害は甚大になること間違いなし。まあヒソカとイルミの共闘は保証されているわけではないし、外部からのさらなる刺客が登場する可能性もあって、これからどうなるかなんて予想ができないですね。



 キルアを救いたいイルミ、アルカを守ってゴンを救いたいキルア、イルミと共闘しつつもオモチャを大事にしたいヒソカ、ハンターの面汚しを排除したい脱会長組、ゴンを救うためにキルアの手助けをしたいモラウたち。すでに魅力的な布陣がしかれていますが、これらの戦線はまだ広がっていきそうな予感です。私はハンターハンターでは旅団・オークション編が最も好きなのですが、その盛り上がりを沸騰とさせる至極のストーリーだと感じています。ごちゃごちゃしてくるほどに面白くなってくるのは相変わらず。