TuneCore Japanについて知っている人はこの文章を見る必要はありません。
ことのはじまりは、好きなバンドについての定期チェックしていた日にさかのぼる。
LOWPOPLTD.というアーティストはYoutubeに音源を公開しておらず(前はあったが消した)、これまではbandcampのみで音源を販売していたバンドだった。
彼の公式チャンネルには動画がない。
で、最近(いつ?)、彼が新曲をリリースしたことを知って、PVでも作成していないかとYoutubeをチェックしてみたところ、「ジャケット+音源」の動画がいくつか見つかった。
こういうの。
はじめて目にしたとき、彼は過去にYoutubeから撤退したし、だとするとこれはYoutubeで邦楽のインディーズを漁っているとたまに見かける(特にシューゲイザーやポストロックのジャンル)、海外の音楽好きによる絨毯爆撃型違法アップロードに巻きこまれたか……と推測した。再生数に貢献してはだめなやつだな。試聴せずにbandcampで買うとするか。と。
しかし、その投稿者名には「アーティスト名+トピック」という記載がある。あれ、これ公式なの? トピックってなんだ? 俺が知っている公式チャンネルには、ほぼすべて「アーティスト名+Official」か「アーティスト名♪」、もしくはその所属するレーベルが記載されている。これは初めてみたケースだ。
さらに同じような「アーティスト名+トピック」が投稿者の動画がたくさんあるようで謎はますます深まった。
とか。
その謎は引っ張るほどの話ではなく、これらの動画の概要欄に「Provided to YouTube by TuneCore Japan」と書いてあり、その単語を調べてみたらすぐに解決した。真相は以下のとおり。ただ俺がいつもの不注意で大事な一文を見落としていて謎を作りだしているだけの話だった。はじめから概要欄をよく見ていたら謎ですらなかった。
毎日多数の作品を配信ストアに届けるデジタル音楽流通サービス「TuneCore Japan」は、有名なアーティストからインディーズのアーティストまで、ジャンルを問わず幅広く利用され、総額55億円をアーティスト・レーベルに還元してきました。あなたも自分の楽曲を世界中に届けてみませんか?
つまり、「ジャケット+音源」と音源「アーティスト名+topic」の謎というのは、インディーズの方々がこのサービスを利用してYoutubeにアップロードされた、というだけの話だ。
上のリンクのように、Apple MUSIC、Spotify、Youtube Musicなどで配信が一斉に開始されるようだ。それだけ。俺はかってに謎を生みだしてはすぐに謎を解決したのだった。よかった。よかった。
上の動画のように、TuneCore JapanだけでなくULTRA-VYBEをはじめ定額制サービスはいろいろとあるようで、サービス終了というリスクがある以上はずっと聞きつづけたいならCDを所持しておきたいと考えるが、CDという物質は劣化していくしならば今度はUSBやHDDにデータを分散して引き継ごうとしてもその基盤もまた物質から構成されており崩壊は逃れられず、そしてすべては無に帰す。