単行のカナリア

スプラトゥーン3のサーモンラン全ステージ野良カンスト勢です!

『チェンソーマン』第127話感想/糞ハンバーガー

チェンソーマン』の最新話が公開される日はいい一日になるのが約束されてる。

第127話はいいってもんじゃない。最高だった。 

クソみてえな人生を「人生どんどん最悪が糞のハンバーガーみてえに積み重なっていくんだよな?」ってハンバーガーに例えているのがいい。

煮え湯を飲まされる、苦汁を飲まされる、苦虫を噛み潰す、砂を噛む、辛酸をなめる、味気ない、等々、糞ハンバーガー的語彙は多い。そこに今日、糞ハンバーガーという最高の語彙が新たに加わった。

なんかデンジらしい。デンジがいうからこそいいんだよな。デンジはクソもゲロも悪魔(たまにウミャい)もアレも食いつづけて生き延びてきたわけで。それってさんざん糞ハンバーガーを口に詰め込まれつづけてきたってことだし。選り好みは許されず、糞ハンバーガーを糧にしなければならなかった。「デンジは口に入れた栄養になるモノを飲み込むクセがあるんじゃ!」となるくらいに。

で、そんな日々を「乗り越えてねーよ」という名場面がやってきて、うう…チェンソーマン……と心がキュっとなる。

ネタバレの世界で生きてくための方法』とは、明日の献立に糞ハンバーガーがある日を乗り越えていく方法とは、どうしてチェンソーマンあなたはそうしていられるのに、「エッチ!セックスしてみたいんだよ!!」で「きもっ!!」としかめっ面で返される。チェンソーマン……!

 

第127話では、一連の会話が気分落ちれば上に重くなってしまう世界でやり取りされている。感情のベクトルが重力に反映される世界は観念バトルみたいなもの。アサは痛みで対処させられたがデンジは楽しいことを考えて対処するのが新旧主人公を鮮やかに対比させている。

鳥たちはその影響を被らないようで優雅に空を飛びつづけている。しかしアサもデンジは動物ではないから糞ハンバーガーを食わされた思い出は糞ほどあって痛みや楽しみを動員して戦うしかない。その観念バトルにおいて、その名前が恐れられているものほど力を増す悪魔と対峙しつづけてきたデンジが「負けない」のってのはそりゃそう。その点、デンジは大先輩。他人が参考にできなさそうだが。なんかこうデンジはずいぶん頼もしくなったと感じる最新話だった。

 

あと犬!猫!犬!犬!猫!って特撮の『アベルカイン』みたいっておれも思っておれ以外も一万人ぐらいツイートしていた。

ついでに特撮の『ロコ!思うままに』も思いだした。

どこまで夜なのだろうか シャラララ 空中へ投じた さぁ天外へ

ロコ!思うままに 生きてごらんよ腕はからませてもいいさ 涙こぼれても 傷つく時にも いいことしかなさい

ロコ!生きるままに 歩いてごらんよ 足はもつれさせていいさ 悲しくなっても 何があっても いいことしかなさい いいことしかなかった

特撮『ロコ』

 

 

小学四年生になった甥との共通の話題のひとつが『チェンソーマン』。甥はヒーローモノとして『チェンソーマン』を気に入ったようだった。でもその甥はアニメだけでマンガは追っていないので第127話の話はできない。が、いつか糞ハンバーガーの良さについて語り合うときのために良さについてこれからも考えたい。

甥から貰った絵がめっちゃいいのでまた張っておわり。お絵描きされているのがチェンソーマンがやられているシーンでこれまた『チェンソーマン』っぽくてめっちゃいい絵。