単行のカナリア

スプラトゥーン3のサーモンラン全ステージ野良カンスト勢です!

ポップサーカスを観てきた

サーカス

先週の日曜日に甥とサーカスを観にいった。

約二時間。

演目は、ジャグリング、『筋肉島』にありそうな超組体操、デスホイール(二つの車輪がグルグルと回転するやつの名前らしい、空中ブランコ、等々、サーカスといえばこれでしょうのこれが二時間に詰まっていた。

当の甥は途中で飽きてしまったのかいつの間にか寝ていた。

仕方ないことで、目の前で繰り広げられている芸が、死を隣り合わせの修練と類まれなる才能の結晶だったことは、小さな甥は十全には分からなかったようだ。帰路で甥が「楽しかった!」と言っていたから飽きるまで楽しめならばよかった。

サーカスで、一番感銘を受けたのは、アフリカンハンドヴォルテージという、いわば超組体操や人間トランポリンだった。その終盤で披露された四段肩車は筋肉とバランス感覚の極みとしか形容できない迫力があった。『筋肉島』を思いだした。

人間の高み。四段肩車は本当に高かった。

途中、デスホイールで「これ、落ちたら死んじゃう」という場面であえてミスって落ちそうになる演出をし、その迫真の演技に子どもたちが悲鳴をあげていた。あんな巨大な悲鳴はもうしばらく聞くことはなさそう。で、その後に成功し一転して会場は拍手喝采となった。なんというか、緊張と緩和の組み立て方が絶妙だった。

あと休憩時の物販セールスの真剣度が印象に残った。ただ演技に酔いしれることができればいいのだが、キャストがサーカスやっていないときは近所のコンビニで働いていることを知っていて、物販に貢献しないという思いが沸いてきて甥にサクソフォーンを買ってあげた。

 

夏が来る前に街にサーカスがやってくるの、筋肉少女帯の『サンフランシスコ』でしかない。


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サーカスといえば『MIND CIRCUS』という曲やノベルゲーム(フリーノベルゲームの最高傑作)だったり、『電気サーカス』という小説だったり、『エレクトリック・サーカス』という曲だったりの傑作がある。

見たまえ。僕らのサーカスはここに終わりを告げた。猛獣もピエロも役割を終えて店じまいをしている。色鮮やかなテントは畳まれ、まっさらな跡地には風が吹いている。僕の知らない場所ではもう新しいショーが始まっているのかも知れないが、それを楽しむのは、まだそれを見たことがない、新しい人々だ。僕らの、知らない、若々しい人々だ。

『電気サーカス』

そういえばサーカスにピエロはいなかった。半ピエロが幕間で客席を温めつづけていたけど。

西宮の森永乳業跡地にやってきたポップサーカスは7月まで公演があるらしく、「色鮮やかなテントは畳まれ、まっさらな跡地には風が吹いている」はもう少し先の話。

ドラマがあった。

世界14ヶ国から集結したサーカス・アーティスト(出演者)とスタッフが、大家族のように同じテントの下のコンテナハウスで暮らし、巡業を続けてきました。

新型コロナウイルスの影響で2月末に栃木県宇都宮市での公演が中断・休演となり、今後のめども立っていません。舞台に立つことも、故国に戻ることも叶わず、売り上げが全く見込めない過酷な状況の中で、アーティストたちは再開の日を目指して厳しい鍛錬に励んでいます。

https://a-port.asahi.com/projects/pop-circus/

それにしても四段肩車はほんとうにすごかった。焼き付いている。その後遺症なのか「これくらいの高さならば四段肩車でいけるな」とよく考えるようになってしまった。高さを四段肩車単位で計るようになってしまった。

「で、あなたは四段肩車を見たことがありますか? 四段肩車を見たうえで人間について同じことを言えますか? しかもバク宙という衝撃ありきの四段肩車を見たうえで人間について語れますか?」とかなってた。