単行のカナリア

スプラトゥーン3のサーモンラン全ステージ野良カンスト勢です!

水銀温度計 その上昇に連動して上がる あの人の『Don't Summer』への愛情

曲『Don't Summer』は祈りだ。夏とサマーソングから身を守るためのお守りだ。『Don't Summer』のキンキンに冷えた金属的ギターサウンドはポータブル冷房なのだ。きっと。

夏アレルギーで一足先に夏に気付けるという体質があるので書くと今年も夏がやってきたらしい。具体的な日付けでいえば2023年は5月20日の時点で夏がやってきていた。

ハヌマーン『Don't Summer』に歪な愛情を抱いている。年々、夏嫌いが加速していき、その上昇に連動して『Don't Summer』への愛情も高まっていってる。

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夏は経済的なダメージが大きい。冷房をフル稼働するから電気代がかさみ、予期せぬ水分補給が必要となることが増え、冷蔵庫に入れ忘れた生鮮食品が取り返しがつかない。一定の貯蓄額を下回ると、経済的なダメージは心身のダメージに直接的に変換されるようになる。

また、夏は生活全般の怠惰さを容赦なく突きつけてくる。食品は腐る。洗濯物の回数が増える。掃除やゴミ出しをサボると虫が湧く。冬が誤魔化してくれた怠惰さが夏の日差しの前では途端に露わになる。

夏は私にとって常時スリップダメージが発生しているような季節だ。その傾向は年々増していき、その一方で「夏のせい」と微笑ましく振り返るような思い出の可能性は限りなく薄い。

っていうかんじに夏に対する認識が変わっていくと、サマーソング歴史的傑作ハヌマーン『Don't Summer』に対する感情も同じく変わっていく。過去に『Don't Summer』について四回ほど記事に書き、さすがにもう書くことはないだろうと思っていたが、この変化に伴って書けることがまだあったらしい。

それは、今は『Don't Summer』を応援歌として聞いているってことだ。一般的な応援歌のようなギターサウンドではないとしても。

『Don't Summer』に励まされている。勇気をもらっている。夏の玄関の扉を開けるときに背中を押してもらっている。

笑えるくらいにカッコいい曲で、特に終盤の「気は確かさ、俺には只、笑っちまうほど、何もないだけ」のところなんて聞くたびに笑みを浮かべてしまうくらいカッコいい。

夏が『Don't Summer』を生みだしたが、かといって夏がないならばそれに越したことはないのはどうしようもなく、とはいえ『Don't Summer』を聞きたくなるのもまた夏。

とんでもなく嫌いな季節を歌にしたとんでもなく好きな曲があるという話で、夏がやってくるたびに『Don't Summer』に励まされつづけて死のう。