単行のカナリア

スプラトゥーン3のサーモンラン全ステージ野良カンスト勢です!

MEAT EATERSってバンドにハマっている

 
 おれは過去のトラウマから肉を食べると高確率でトシャってしまいますが、それとは関係なくMEAT EATERSってバンドの音源がすばらしかったうえに無料なので紹介します。最近ずっと聞いています。公式サイトからすばらしいアルバムとライブ音源が無料でダウンロードできます。

 http://www.meateaters.jp/
 
 
 MEAT EATERSはジャンルでいえばハードコア/オルタナで、よく和製Dinosaur Jr.と形容されるようです。
 LOSTAGEVELTPUNCHなどと親交があるバンドで、特にTHE NOVEMBERSは彼等のファンであることを公言して彼等の曲をイベントタイトルにしています。
 和製Dinosaur Jrよりかは親交があるバンドのほうが音楽性は近く、さらに初期THE NOVEMBERSのエモ成分と雑味と憂鬱度を増したバンド、と説明したほうが伝わりやすいかもしれないです。(バンドをバンドで説明するってどうなの?と思うこともあるんですが、やはり手っとり早く説明できる方法だとも思います)

 
 おれがMEAT EATERSをよく聞くようになったのは歌詞がぼんやり分かるようになってからです。最初は何を言っているか分からなかったけど、変拍子あり緩急ありの轟音サウンドとボーカルの苦しそうなシャウトが気に入ってたまに聞いていました。たまにあるギターカッティングとノイズ指数が高いところもいい。甲高く不明瞭なボーカルは何を言っているか分からないけど、夢とか希望とかそういうのではないことは確か。しんどそうだし。まあ生活の不満をぶちまけているんだろうと思っていました。 

 で、ぼんやりかっこいいなと思って聞いていたら「早く気を失ってしまおう」とか「首を吊ってしまおう」とか、さらに「だめだもう帰ろう」とか「そこで消えてしまえ」など聞き取れるようになってきて、もしかしてこれおれがすっごく好きなタイプの歌詞じゃないのかと気づいてから一気にハマりました。そういうこと叫んでたのかよ!と。もちろん歌詞がすべてってわけではないですけど、何を歌っているかってのはおれにとって大事なのです。

 MEAT EATERSの歌詞は諦観だとか、苛立ちとか、しんどさとか、なんかもう手遅れだしどうでもいいよとか、そういう感じの断片的な言葉からなっています。身体の部位や吐瀉物・廃棄物がよく出てくるのがなかなか生々しく、もうどうにもならないとまったく諦観しきっている感じが大変いいです。さらに諦観していると言ってるからそれに納得できているわけでもないって感じで(どうでもいいならどうでもいいって言わないよねって理屈で)、後ろ向きの言葉の数々に潜むやるせなさとかフラストレーションがこれまた好きなところ。っていうかそこが大事だとおもいます。別に言い訳してる歌詞じゃありません。

 それもMEAT EATERSのサウンドがあってこそ。入ったり出たりするギターフレーズはオルタナ好きのツボをつくようなものばかりじゃないでしょうか。「首」のいきなり唸りだすギターとか、五拍子の「水槽」のカッティングギターからのサビのアルペジオなんて相当にキレキレ。だからってギター優位にならずにリズム隊との連携もとれていて緩急ある轟音サウンドを構築しています。こういうサウンドに上記の歌詞が乗っかるってのはたまりません。
 
 ボーカルも何を言っているか分からなくても感情は伝わってきますし、唸り上げるようなヒステリックに叫んでいるのはかなり好みですね。轟音のサウンドのなかで生々しい生活苦の言葉がいっぱいあるので、エモコアオルタナが好きで苦しい歌詞が好きな人にはオススメです。ライブはうるさすぎて最高らしいと評判なので、機会があったら是非とも行ってみたいですね。ただライブでは鼻水が降ってくるらしいしおれはパニック障害があるので後ろで見たいです。

 4tracksには収録されてないけれど、「天井」って曲は真面目系ですらないクズ(しかも若くはない)っぽい歌詞になっていながら、その曲がおれが聞いた中でもっとも明るくてハッピーな曲なのでやはりすばらしいバンドだと思いました。クズって書いたけどおれも大概それなのでとても共感している次第です。