単行のカナリア

スプラトゥーン3のサーモンラン全ステージ野良カンスト勢です!

人類は衰退しました 2話/振動話法についての考察、なぜ加工チキンはチキンなのか


 人類は衰退しました。二話「妖精さんの、ひみつこうじょう」より。

 今回は二話の「加工チキン」の振動話法(振るえる話法)について考察をしていきます。妖精のおふざけに全力で付き合ってみようという記事。内容としては、振動話法を考察することから加工チキンたちの特徴、生態系について推測する、という本当にくだらないものです。
 

 キャプチャ2

 


 







 加工チキンたちはプルプルして震えることで会話をする、ということが妖精の口から明かされました。おそらくはプルプルすることで、ちょん切られたクビの空洞に空気を通して振動させるのでしょう。それによって振動パターン、振幅などによって言葉の意味が決定される。彼らが豊富な語彙をもっていることから、繊細な振動を起こすことができて、かつその振動を知覚する器官が備わっていることが推測されます。ただその振動は、彼らのひとつながりのチキン肌を媒体にしているので、人間のように器用に声色を変えたりすることができません。

 それが振動話法(振える話法)というものです。


 振動話法において重要なのが、自らでプルプルを制御することです。かりにプルプルしたいときにプルプルできなかったり、勝手にプルプルしてしまうと、ろくに会話ができなくなる。それは意思疎通において大変な障害になります。


 そのために、重要なことがいくつかあります。
 ひとつは、肌がプルプルするという弾性があること。もうひとつは、プルプルが妨げられない身体、環境であること。そして、なにより大事なのがプルプルは意思のみによって制御できるということ。


 前者の2つはおそらく成し遂げられています。加工チキンたちは気持ち悪いくらいにプルプルしていますし、彼らの住み家は鮮度を保つ環境であるはずです。ここまではいいんですが、もっとも大事な「プルプルが意思のみによって制御できる行為」という構造にはなっていません。ご存じのように、彼らは恐怖によってもプルプルしてしまうのです。まあチキンなので。この構造的欠陥が彼らの運命を決しました。


キャプチャ1

 









 
 で、加工チキンの構造的欠陥によってどうなるのか、と。
 彼らは恐怖によってもプルプルして自動的に言葉を発してしまう。もちろんその言葉は訳分からないもの。で、その暴走は主体性の喪失の危機を感じさせることと、訳の分からない言葉が緊急信号の役割を果たすことで、恐怖を生みだしてさらにプルプルしてしまう。この過程が何度も繰り返されることで、爆発的に恐怖が伝染しパニックが起こる。そうして、加工チキンたちは簡単に「自我喪失」してしまうのです。要は、死んでしまうと。

 そもそも、振動話法の構造に欠陥があるので生物として脆いんですよね。それと、彼らは構造として恐怖を知覚し伝染させる能力が発達していますが、それを必要以上に知覚してしまうチキンであるので、本来のセンサーとしての働きはあまり期待できません。いわば不安障害みたいなもので。まあチキンだし。

 
 キャプチャ5

 










 くわえて、そもそも加工チキンには「俺最強」と「チキン」という二つの感情指標があり、「チキン」側に振り切ったらすぐさま死んじゃうという設計なんですが、これってあまりに脆すぎですよね。しかしまあ、創生主である妖精からして「楽しい」か「つまらないか」だけで生きている節があるので仕方ないんでしょうが。

  キャプチャ6
 

 







 こうしてみたとき、助手さんがナイフを取り出して加工チキンに攻め寄ったとき、彼らは原始的な言葉しか発することができなかった、というのも面白いです。あの場面では「辞めろ」とか「取引しよう」と対話したほうがいいのは明らかですが、おそらくはそれは構造として出来なかったのでしょう。彼らは恐怖を感じてプルプルをうまく制御できなくなったので、原始的な言葉しか(Fu○K)発せられなくなったのです。
 

 さらに、その原始的な言葉が罵倒語であるのが、加工チキンという生物の面白さですよね。
 原始的な言葉というのはその種族にとって重要な意味を持つということ。彼らにとっては恐怖は死活問題であることと、罵倒語が恐怖を効果的に生み出すことから、彼らが罵倒語を原始的言葉として持っていたということも納得です。徹底してチキンなんです。

  キャプチャg



 






 ここで視点を変えて捕食者側からみると、加工チキンは生存戦略として自らで鮮度を保つ行動を取り、彼らを捕獲したいときは上手くやれば一網打尽にできる、という利点ばかりの素晴らしい食材と分かります。彼らは「食べられる」ために造られたというのは明らかで、いろいろと同情してしまうくらいに可哀想ですね。

 欠陥ばかりの加工チキン。生物としては三流。しかし、食材としては一流なんです。これだけは誇っていいとおもいますね。加工チキンにもちょっぴりいいとこあるんですよ。


 どうにか書き切りました。なんかもう過去最大級に訳が分からない記事になりましたけど。どっからこのモチベーションわいてきたんでしょうね……。あまりのくだらなさに削除しかけたんですが、こんなにくだらないのはむしろ貴重だと考え直して載せます。あと、会いたくてふるえるとかもネタにしようと思ったんですが、チキンなのでやっぱりやめました。