単行のカナリア

スプラトゥーン3のサーモンラン全ステージ野良カンスト勢です!

「私の人生ってね、三分の一は物を探している時間だと思いますわ」

 壱百満天原サロメ嬢の百万人登録記念焼き肉配信で、「私の人生ってね、三分の一は物を探している時間だと思いますわ、ほんとに」とおっしゃられてまして、俺の人生も大概そう。あくまで印象であって事実ではないが、毎日毎日、物をなくしては探しているとそのように感じる。AnkerのBluetoothイヤホンを買ってからは、音楽や配信を聞きながらながら探し物ができるようになった。

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 上は、その発言の時間指定リンク。

 先週の日曜日に、夏に備えて、ごみ屋敷(正確には部屋の一角にゴミやら物が積み重なっている)を少しだけ掃除した。THE BACK HORNの曲を聞きながら三十分くらいだけ。

 すると、出るわ出るわの向精神薬。整理してみた。 

 ……めっちゃある。抗不安薬睡眠障害改善剤、SSRI、三環系抗うつ薬抗精神病薬、注意欠陥/多動性障害治療剤、ハイプロン飲んで寝るプロン、エチエチエチゾラム。いずれも最低容量なのは、おそらく、精神科でお試しで処方されたからだろう。種類こそは同じだろうが、数ならまだまだある。おれに配られたカードでやっていくと(壱百満天原サロメ嬢の初配信の発言より)、時には救済措置としてかなになのか分からないが、こういった薬が配られるようだ。

 それと、これも見つかった。 

 マニ車! 回すと、徳を積めるやつ。チベット仏教の仏具らしい。「一日中、マニ車を回す仕事したい」とはけっして思わない。おれは一日中、インパクトドライバの引き金を引く仕事をやったことがあり、その手の単純作業を八時間も繰りかえすとめっちゃ疲れることを知っているから。

 マニ車の中には、経典が書かれた紙が入っていた。

 なぜボロボロなのかというと、このマニ車はネパールに旅行にいった友人から貰ったもので、そのときおれが「小ぎれいなお土産にあるような工業製品っぽいやつじゃなくて、人から人へ受け継がれているような日用品のようなやつを頼む」とリクエストしたから。

 受けとったマニ車はリクエスト通りの品だった。その知人は道端の商人から買ったそうだ。なにやら、ポストフォーディズム社会の工業製品の枠には収まりきらない歪みがあり、それがいい感じ。きっと手作りだろう。それゆえに手作業の温かみがあるとかないとか。がしかし、マニ車は回すためのものだから、その回転のしやすさこそが物の良し悪しの基準といえそうで、その点では、歪みがあるせいで回りにくい、ギイギイと音がうるさい。酔っ払ったときにぐるぐる回していたが、壊れそうになのもあってやめて、そして聳え立つ物の山の一角に埋もれていたのだった。

 精神衛生はさておき、おれはもうずっとヘルシーで、BMIはやや痩せ型をずっとキープしているし、健康体そのもの。夏以外は。梅田あたりを散策するとすぐにヘタってしまうが、それは体力の問題というよりかは人混みに当てられてしまうからだろう。体が金銭と交換できる唯一のおれの資本だから、そうでなかったらもうおしまいだろうが、まあ、いままでこうして健康を維持できているのは探し物という有酸素運動ずっとしているのもあるかもしれない。前に治験にいったときはBMI18すらなくて、参加する条件に当てはまるものが一つもなくてただ三千円を貰って帰った。運動といえ、やりすぎはよくない。

 それにしても、壱百満天原サロメ嬢は、ホルモン好きで関西住まいらしい。今池の「やまき」か新開地の「中畑商店」のどちら派なのだろう。お嬢様を目指している一般女性が、フク(肺臓、ホルモンの珍しい部位、フワとも呼ばれる)をスライスした天ぷらを食べて、「こんなに美味しいものは食べてことないですわ~!」と言ってほしい。というか、すでにお嬢様が各地のソウルフードを紹介するグルメ漫画ありそう。

 さいごはポジティブなことを書いて終わりたい。三分の一は物を探している時間ということは、おれの人生って、三分の一は有酸素運動をしている時間だと思う。その所作は、積み重ねた膨大な時間のなかで洗練され、いまでは、貴族令嬢の振る舞いのように、優雅と呼ばれる域にまで達しているらしい。